やることはわかったけど、どう実行すればいいの?

時節柄、今の時期に気を付けたい病気についての記事が多めになっています。
 
今後、病院に行く前に自分でできることや、
観察のポイントなどについても少しずつ書いていく予定です。
じゃあ、具体的にどうすれば実行できるのか。
 
これはケースバイケース、
「誰が」「誰に」行うのか、という事によって、やり方は色々ですので
なかなか記事にはしにくいのですが、できるだけ書いていこうと思います。
 
何をするにしても、病床整備、環境整備という事はベースになる部分です。
 
生命の危機に関する優先度からすれば、
置いて行かれがちなことではありますが、ここは外せない!
と現役ナースのころからの思いは変わりません。
 
それどころか、年々強くなっていきます。
 


 
 
肺炎の記事で、食事中の体位について
 
「座位を保つ」
たった五文字ですが、安全、安楽に座位を保つことは難しい場合もあります。
 
介護ベッドだと電動でウィーンってスイッチ押せばOKでしょ?
と思いますか?
 
枕元にティッシュの箱やその他身の回りの品が常に置いてあることは多いものです。
 
上半身を起こすときはそれらのものが置きっぱなしでは
ベッドを起こすたびに移動させることになります。
 
「安全に」ベッドを起こすためにはいくつかの気を付けておきたいことがあります。
起こした後の観察にも重要なポイントがあります。
電動ベッドでの事故もあり得ます。
 
毎回のこととなると、結構大変な作業です。
 
枕元には余計なものを置かないのが理想ではありますが、
すぐに手が届くところにないと不安だったり不便だったりすることもまた事実。
おススメは、使う目的ごとに必要なものをまとめてかごやトレイに入れておくことです。
 
 
痰が多くてティッシュをよく使う場合
 
かごなどにティッシュと、ちょっとしたごみ袋(ビニールや広告などで作った箱など)を置いておくと、ごみの始末も、物品の移動も簡単にできます。
 
痰などは感染の危険もある廃棄物なので、
素手で触れずに速やかに廃棄できる仕組みを作ることをおすすめします。
枕元に使用後のごみが散らかっていることは病院でもたまに見かけました。
ベッド柵にビニール袋をテープで貼り付けたりとかしていましたね。
 
ごみがたまっている様子は見苦しいこともあるので、こまめに交換していました。



 
生活全般に及ぶケアにはこまごました物品が必要なことが多く
それらの多くは消耗品です。
在庫の管理もなかなか大変ではないかと思います。
 
「片付け」の技術を応用することで
この部分を「楽に」することができます。
 
物品管理の手間が楽になります。
 
ベッドサイドが整理されていると、緊急時の処置もスムーズに行えます。
 
介護する方される方が安全、安楽に過ごせるためのお手伝いが
「片付けナース」の一番大きなミッションです。

 
でも!
その前の段階としてもっともっと力を尽くしたい部分があるのです。


 

誤嚥性肺炎にご注意

日本人の死因の上位に毎年入るのが「肺炎」
予防接種のCMなどもありますが、肺炎は身近に起こりうる病気です。
中でも「誤嚥性肺炎」は高齢者の肺炎の70%以上だとも言われています。



●誤嚥性肺炎とは?


誤嚥とは、食べ物や飲み物が誤って気管や気管支内に入ってしまう事。
細菌が唾液や胃液とともに肺に流れ込んでおこる肺炎。

高齢者の肺炎で、この「誤嚥性肺」というのはものすごく多いのです。

水や食べ物でむせることあるでしょ?
あれの進行形…と思ってもらえればわかりやすいかな。

ふつう、ただの水でもちょっと違うところに入ったら激しくむせたり
咳き込んだりしますよね。

あれは「誤嚥」を防ぐ体の反応です。

高齢になるとそういう反応が鈍くなってくる場合があります。

咳や発熱など、肺炎の症状が現れにくいことも多いです。
いつものどのあたりが「ゴロゴロ」なっていたり
元気がなかったり、食事に時間がかかるようになった…
痰が汚い…
など、いつもと違う気になる場合は医師に相談してみましょう。

おう吐した時も、要注意です。


●予防、対応は?

・食事の時の体位に気を付けることが一番です。
きちんとした「座位」を保てる等に背もたれなどをうまく使ってください。

・ベッドの場合も、上半身を起こすと同時に
足元も少し上げて体がずり下がってこないような工夫をしましょう。

・液体のものよりも、少しとろみがあるほうが誤嚥しにくくなります。
ゼリーやポタージュなど。

・食べた後、すぐに横にならない

これらは、経管栄養をされている方にも言えることです。

・忘れてならないのは口腔ケア
口の中に残った食物残渣などは取り除きましょう。
口腔内の雑菌を減らすことにもつながります。

この中で意外に難しいのが「口腔ケア」
嫌がられる方も結構いらっしゃいます。
無理強いしないで、そういう時は水を飲んでもらう
うがいをしてもらう、など少しでも口の中を清潔にできるような工夫をしましょう。

いきなり口をこじ開けてグリグリやる、なんていうのはもってのほかですよ~。


アメブロのほうにもアップしていますので良かったらご覧ください。

高齢者が注意するべき肺炎



アルコールで水分補給はできません

蒸し暑い日が多くなってきました。
体調はいかがですか?

●熱中症に注意水分補給を

経口補水液も、入手しやすくなりましたね。
何だか効きそうな気がしますよね。

でも、ちょっと待って!

経口補水液は脱水状態になった場合のものです。
スポーツドリンク代わりに飲むものではありません。
ましてや一気飲みする物でもないのです。
発熱や激しい発汗、下痢、嘔吐などの脱水状態の時はなかなか水分補給が難しくなります。
そんな時に少しずつ、飲むモノです。

1.5g/500mLあたりの塩分が含まれています。
食事で塩分制限されている方などは注意が必要です。












●水分を口から飲めない場合は即病院へ!

汗は気になるものですが、体温調節には欠かせないものです。

高齢者は暑さを感じにくくなっていたり
汗をかく機能が低下していて熱中症になりやすいです。

高齢でなくても
・眩暈や頭痛など風邪かな?
・お酒を飲む方は二日酔いかな?
と思っちゃうかも。

風邪や二日酔いからの~
熱中症

という事もありますのでご注意を。

特にアルコールは脱水傾向となります。
アルコールで水分補給!なんてダメですよ。

周りの人もそれとなく注意しておいたほうがよさそうですね。

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