「冬至」という節目から考える、いくつもの「新しい始まり」

 

いくつもの「新しい始まり」


今日は12月23日。
クリスマス直前、ちょっと華やいだ気分になり
年末が近づき、「今年ももう終わりですね」と言われることが増える頃です。

一方で、
「まだ年は終わっていないのに、もう締めくくられているような気がする」
そんな不思議な感覚を覚える方もいるかもしれません。

実はこの時期は、
一年の終わりであると同時に、
次の流れがすでに始まっている途中地点でもあります。


冬至を過ぎ、時間はすでに前へ進んでいる


毎年12月21日頃に迎える冬至。
2025年は12月22日が「冬至」でした。

この日を境に再び昼間の時間が長くなっていきます。

柚子湯に入り、カボチャを食べて1年の健康を願いました。




一年で最も夜が長い日です。

この日を境に、
少しずつですが、日照時間は長くなっていきます。


体感としては、
「まだまだ寒い」「冬本番」という印象が強い時期ですが、
暦の上では、すでに“増える方向”へと切り替わっています。



年が変わる前に、流れは何度も切り替わる

私たちはつい、
「新年=1月1日」と考えがちです。

けれど、日本の暦を時系列で見ていくと、
節目は一つではありません。

  • 冬至:流れが反転する

  • 年末:一区切りを意識する

  • 元日:社会的な切り替え

  • 立春:次の季節へ向かう

  • 春分:バランスが整う

こうして並べてみると、
一年の中には「始まりに近い地点」が何度も用意されています。


体や気持ちは、年末に無理に揃えなくていい

看護師として多くの方の話を聞いてきましたが、
体調や気持ちの変化は、
カレンダーどおりに揃うものではありません。

特に年末は、

  • 寒さによる不調

  • 疲れの蓄積

  • 家族や親の用事

が重なりやすい時期です。


「今年のうちに整えなければ」
「新年までに切り替えなければ」

そう思うほど、体も心も固くなってしまうことがあります。


立ち止まって今の位置を確かめる時期なのかもしれません。


年末が近づくと、
「今年はどうだったかな」
「来年はどうしよう」
そんなことを考え始める方も多いと思います。


でもこの時期は、
もう終わったことと、まだ途中のことが、
同時に並んでいるような時間でもあります。

全部を片づけなくてもいいし、
答えを出さなくてもいい。
今どこに立っているのかを、そっと見渡すくらいで十分な日です。


冬至を過ぎて、少しずつ日が長くなっていくように、
私たちの時間も、気づかないうちに次の方へ動いています。

「よし、ここから」
そんなふうに思える日が、後からやってくることもあります。

1月1日じゃなくてもいいし、
きりのいい日でなくてもいい。

無理に切り替えなくていいけれど、
「もう少ししたら、また違う景色になるかもしれない」
そんな予感を持つだけでいいと思います。


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